本書が他の本とことなるのは,論文のなかに遊び心をいれようと提唱しているところ.
査読者の心理・文献を探している研究者の心理を推理小説の読者に見立て,
論文をどう面白く読ませるか?という発想で,文章を構成するのが良いと解く.
その発想の根には,研究というモノのをどう捉えるか?という本質的なモノも見え隠れしていて,とにかく目から鱗的な本である.
私も論文を書き始める前には,一度サッとこの本に目を通して,毎回復習し,構成を考えたいと思います.
論文を書くことだけに限らず、研究発表にも応用できる内容だが、発表時に使うスライドについても言及があったら、もっとよかった。(多少タイトルから外れますが。)
ただ、この本を読む前と読んだ後にどれほど論文作成に違いが出るかというと、それはわからない。論文を書くほどの人ならば、推敲は必ず行うだろうし、言われるまでもなく本書の方法を行っているのでは、と思われる部分もある。
よい本だと思うが、値段がいかんせん高い。文庫や新書程度の値段であれば、もう一つ星追加しました。