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どう書くか―理科系のための論文作法

価格: ¥2,415
カテゴリ: 単行本
ブランド: 共立出版
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副題の「理系のための」は要らない ★★★★★
「理系のための英文作法」の著者の本ということで読んでみた.どっちかというと,「英文作法」よりも本書の方がプロ向きの内容である.内容をざっくり二通りに分けると,その一つは専門の論文を書くことを念頭に置いた心構え,もう一つは日本語の文章の書き方である.150ページほどの薄い本だけど力の入れ方は半端じゃない.

論文を書くときの心構えや視点の部分は,タイトルの「どう書くか」以前の「なぜ書くか」の部分にまで踏み込んだ内容であるため,学者に限らずマニュアルや報告書を書く人にとっては十分に有用な内容だと思う.最も基本となるのは,「新発見の内容と位置付けを明確に伝える」という拘束の下で,読者をどう楽しませるか,誰を楽しませるか,という視点.納得である.

評者もたまに技術系の論文の査読をやることがあるんだけど,大抵の論文は「伝える気があるのか?」と問いたくなる.そのような文章を書かないためにも,大学院生あたりにとっては手本として使える内容と言えるでしょう.また,一部の学者にとっては「お前の論文の評価はマイナス.書かない方がマシ.」と言われているのも同然でしょう.

日本語の文章の書き方の部分は「英文作法」の日本語版だと思えば大きな間違いはない.ただ,こちらの方が,ロマン体とイタリック体の使い分けとか,「の」の使い方とか,「,」の使い方とか,否定の及ぶ範囲とか,「'」はダッシュとは読まないとか,そのような細かな部分にまで言及している.
査読者の立場から,楽しめる論文の書きかたをおしえてくれる ★★★★☆
著者はすでに論文作法を新書に書いているが,田中克彦の本を読んで「楽しい」論文を書く方法をひとにつたえたいとかんがえて,前著とはまったくちがう内容を本にしている.

著者は多数の論文を査読しているのだろう.この本には査読者の立場がしばしばのぞいている.査読者を納得させるには論文をどう書けばよいか,そういう視点で書かれた本はこれまでなかっただろう.

しかし,個々の話題に関しては疑問がある部分もある.たとえば,論文の「はじめに」の部分をどう書くかはその論文のはじめに要旨があるかどうかでちがうとかんがえられるが,要旨が考慮されていない.文の構造に関しては本多勝一の方法を紹介し,読点のつかいかたを議論しているが,そこでとりあげられている例題 (f) は,読点のうちかたよりまず語句の順序を再検討するべきだとかんがえられる.

しかし,そういうこまかい欠点はあっても,とくに理科系の論文を論文誌などに投稿するときには,この本は他の本には書かれていなかったいろいろなことをおしえてくれるだろう.
楽しい論文執筆 ★★★★☆
本書は、読者を意識し読者を楽しませるつもりで論文を書くことを提案している。読者としての査読者とどのように向き合うべきか、その心構えについて書かれている第2章は、編集委員長という立場も経験した筆者による有意義な情報であると思う。
どうせ書くなら楽しく論文を書きましょう♪ ★★★★☆
どうせ書くなら楽しく論文を書きましょう♪ というコンセプトで書き方を指南した本.

本書が他の本とことなるのは,論文のなかに遊び心をいれようと提唱しているところ.
査読者の心理・文献を探している研究者の心理を推理小説の読者に見立て,
論文をどう面白く読ませるか?という発想で,文章を構成するのが良いと解く.

その発想の根には,研究というモノのをどう捉えるか?という本質的なモノも見え隠れしていて,とにかく目から鱗的な本である.

私も論文を書き始める前には,一度サッとこの本に目を通して,毎回復習し,構成を考えたいと思います.

論文・発表の参考にはなるが、、、、 ★★★☆☆
「どう書くか」というタイトル通り、論文を書く心構え、文章全体の構造、わかりやすい文の書き方、論文のフォーマット、字体の選び方まで幅広く述べられている。「楽しく論文を書く」とある通り、この本自体も大変読みやすく、また論文審査の実情についても触れてあり、面白い。

論文を書くことだけに限らず、研究発表にも応用できる内容だが、発表時に使うスライドについても言及があったら、もっとよかった。(多少タイトルから外れますが。)

ただ、この本を読む前と読んだ後にどれほど論文作成に違いが出るかというと、それはわからない。論文を書くほどの人ならば、推敲は必ず行うだろうし、言われるまでもなく本書の方法を行っているのでは、と思われる部分もある。
よい本だと思うが、値段がいかんせん高い。文庫や新書程度の値段であれば、もう一つ星追加しました。