散々レビューを参考にしてきたわりには全く書かないのですが
この作品に関してだけは皆さんにおススメしたいですね。

5作品でリタ賞受賞してますが、真珠は〜1作品での受賞で良かったのでは？
そう思えるくらいダントツの出来だと思います。

読者の好みによっては仮面に〜を選ばれる方がいるかもしれませんが...

「真珠は涙にぬれて」は今までにない新しい展開のロマンスと文学作品を合体させたような
作品に仕上がっていて作者の力量を感じます。(とにかく素晴らしい）
お話の緻密さやバランスなどもとても良い。

明るく聡明なヒロインに共感を持てるし、どんな苦境にも負けない
知性と心の広さを兼ね揃えたエレノアに涙し心揺さぶられます。

また、ロマンスものなのでヒーローも大切ですよね。
公爵家の二男らしく放蕩者で素晴らしく魅力的です。
でもエレノアの苦しみを思うと時々ヒーローが許せない場面もあります。
ま、陰謀を暴くためなので仕方がないのですが、ニコラスの葛藤も相当なものです。
（とにかく切ない）

数多くのロマンス本を読んできましたが、これは！とおもえる5本の指に収まるほど
私にはピタッときた作品です。
ページをめくる手が止まりませんよ！
まあまあ良かったけど後になると作者名も内容もはっきりしない場合ってありませんか？
「炎の花」や「あなとの心につづく道」などの名作は説明しにくいような強い余韻が残りますが
まさしくこの作品にも似たものを感じます。

も一つ書き加えるなら周りを固める、あまりにも魅力あふれる脇役のアーデン侯爵とミドルソープ卿の
存在です。ヒーローでもないのに惹きつけられますます次回が気になります。

真珠は〜はカンパニーオブローグスシリーズの第1弾ですが、第２弾以降に関して明確にされてないように
感じます。
とりあえず、リタ賞の5作品と出版社さんが思ってないといいのですが...
ＲＨブックスさん！責任もって最後までシリーズの紹介をお願いします。
第２弾以降待ってますヨ〜〜１年に一回とか言わないで今までのペースでお願いします！！
特にミドルソープ卿の話が出るまで待ちきれません。