１と２があるのだがまとめて感想を述べる

有名法科大学院で実務家教員として令名の高い先生の御本である
ほかにたくさん要件事実の本を出していらっしゃるのでおおまたかいという感じである。

　★　実際、要件事実ゼミナール１，２というのが５年ぐらい前に出ていて、それを買った記憶があります。
　　　中身はほぼ同じ。こちらのほうがＱ１〜３０８の小設問になっているのが違うだけ。
　　　２では，判例の要約が後半にあげてありますが民訴百選があればどうってことないかも。お好みで。

主に司研の定番４冊についてのＱＡを取り上げてその答を数行で書いたりしてあります。伊藤滋夫「要件事実講義」と同じ形式。

有名法科大学院のクオリティを垣間見る意味もあってぱぱぱっと眼を通すことができる。
そこで安心感を得ることができる感じがするのはよいところだとおもう。
Ａさん「簡単すぎてスギャア」
Ｂ君　「なんだこの程度なら俺だって答えられるわい」
Ａさん「でもすてき」

結論から述べると、わかっている人には不要。チェック的に読むと効果が上がると思いますが、これをメインに学習は疲れるでしょう。
やっぱり最初は司研の４冊から。

値段が比較的まともに設定されているところはよいところです
以上から、僭越ですが☆☆☆（平均的）とさせてもらいます

・法科大学院では要件事実を実務家教員が教えているが、彼ら・彼女らは、要件事実を当たり前のものとして日々運用しているからか、あるいは、できる学生ならばしっかり勉強していて当然と思っているためか、実務科目の時間不足のためか、学生が陥りやすい疑問を説明しきれていないのではないか、という気がする。しかし、司法研修所通説であっても、一般の法学者の書いた本に書いているわけではない
・本書は、そうした実務家教員が当然のように語っている事柄が、なぜそうなのかについて、多くの説明をしている。期末試験前に、類型別はきちんと押さえたが、まだ謎が多い、と思っているような学生にとって、適当な本であると思われる