新たな人生へ
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注意欠陥多動性障害(AD/HD, ADHD)、あるいは注意欠陥障害(ADD)向けの書籍となっていますが、発達障害や治療を有する後天的な障害を持つ人には、ある種の共通事項が書かれている本だと思います。
特に同じ発達障害である広汎性発達障害(PDD)(自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群、PDD-NOS)の人々にとっては、「標準的な」手引にもなると思います。「標準的な」としてあるのは、想像性・社会性・コミュニケーションの具合が各人によって、それぞれ異なるからです。
いずれにせよ良書であり、広く閲覧を薦めます。
題名通りの「人生ガイド」といえる。
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自分がADDではないかと考え始めてから立て続けに大人のADDまたはADHDに関する数冊の本を読んだ。
どうすればうまく片づけができるのか、どうすれば仕事をうまくすすめられるのかという問題の解決法が書いてあると思ったからだ。
そこに書いてある方法は、いわゆる整理法に関する本や仕事を効率的に進めるための本と同じようなことだった。
ADD向けの本といっても効果的なことはあまり書かれていないなぁ。と思っていたところでこの本に出会った。
ADDの人がADDと診断され薬物療法を取り入れていたとしても、その後の人生をうまく進めていくためには様々な問題がある。一つ一つの問題にじっくり取り組み、段階的に解決していく必要がある。
そのような当たり前のことが、数人の典型的な例を示してわかりやすく書いてある。
改めて他の本を読み返してみると、どの本にもそのようなことが書かれている。
だがこの本に出会うまでは、「こうすればうまくいく」という魔法のような解決法があると思っていたのだ。
そんな魔法はない。一つ一つの問題を徐々に解決していくしかないという当たり前のことを気づかせてくれた貴重な1冊になった。