いつまでも続けてほしかった
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エマーソン、レイク&パーマー<顔長い、顔丸い、小顔> レッゴー三匹<メガネ、太目、長身>古今東西トリオという編成は常にバランスをとって活動してきました。つっこみにはボケ、コケル人がいればフォローする、落ち込む人がいれば誰かが慰める。それが良識あるおとなの世界というものです。
このトリオの不幸は、そんな世間のお約束を守るひとが誰もいなかった事。ギター<過激なツッコミ>ベース<過激なツッコミ>ドラム<過激なツッコミ>、、、横山やすしが三人いる様です。分別あるハズの年齢のおとながやっている演奏とはとても思えません。
Laneがスピード勝負に賭けて先行逃げきりを謀れば、Sipeが速効で追撃します。Hellborgもトリオのまとめ役と見せかけてその実、他のふたりが疲れた頃を見計らって自分の見せ場を作ろうとしますが、すぐに息をふきかえすギターとドラムの猛反撃を受けます。最低限の決め事だけであとはお互いがどこまで突っ走れるか、このおとなげ無い三人はミュージシャンとしてのプライドと可能性にかけて勝負にでます。どこまでも疾走しようとする熱気に満ち満ちた過剰な三人組の壮絶な音バトル。ミュージシャンとしての自由を謳歌する男達の喜びの歌を聴いてるとこちらまでが嬉しくなってきちゃいます。
ShawnLane.この驚くべきギタリストがもうこの世では演奏する事が無いからこそ、このアルバムを聴きながら「そうもっと自由に飛びまわれどこまでもどこまでも」と思ってしまいます。
ショーン・レインのギターは正に神ががり!!
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最近インスト・ギターならジャンルをあまり問わず良いアルバムを求めて試し聴き(買い)してきた私ですが、グレッグ・ハウに始まり、音楽的には好まないもののヘビメタ系の凄腕ギタリストのアルバムも幾つか聴いてみました。どれもテクニック的には素晴らしく、知らない内にギターもここまで発達したか、と関心していたところ、最後に辿り着いたのがショーン・レインでした。噂によると10代の頃からデビュー後のイングヴェイより凄かったとか・・・・。知名度と実力にこんなにギャップのある人も珍しいですね(知ってた人は知ってたのでしょうが)。実力=知名度では無い事は、30年近くにわたりアラン・ホールズワースのファンをやっている私にとって不思議ではないのですが、アランさんの場合は音楽そのものがあまりにも変態過ぎて、いくらギターが凄くても近付き難い面があったのは否めないのに対し、ショーン・レインの場合はそれに比べれば数段まし(それでも変態と呼ばれていた?)にもかかわらず、あまりメジャーとは言えないのは何故だったのか、そのとんでもないギターテクニックと音楽性から見て、不思議に思えてなりません。とにかく、インストギターが好きな人は、ジャンル問わず聴いてみて下さい。テクニック的には正に「異次元」、単に「速さ」という点でも世界最速と謳われたイングヴェイやインペリテルが「鈍行」に聞こえます。更にスイープだかエコノミーピッキングだかわかりませんが、何が何だかわからない弦飛び変則フレーズがこれまた"超"音速で弾きまくられ・・・・・。ただ唖然とするしかありません。同じエルボーグとのライブ版や、パワーズ・オブ・テンのライブ版も聴きましたが、このアルバムが一番聴き応えがあります(みんな凄いですが・・・・)。それにしてももうこの世にいない、というのが何と寂しいことか。兎に角おお奨めの一枚です!!
この3人の期待度はまさに鉄板!
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賭け事で絶対的に堅いレースを鉄板とか銀行レースなどといいますが、
Jonas hellborg(B)、Shawn Lane(G)、Jeff Sipe(D)のトリオが繰り出す強烈な音の嵐は決して人を裏切りません。超絶技巧という表現はこの3人のためにあると言っても過言ではありません。
2002年に発表されたこのライブ盤はドイツ各地でとられた多くの音源がもとになっていますが、HellborgとSipeが作り出す強烈なリズムに、Laneの超早弾きフレーズが絡みあいます。しかも、Laneはギターを弾きながらまるで怪鳥のような声でボーカル(と言っていいものか)までとっているんですね。驚きです。Hellborgも珍しくチョッパーまで披露してくれます。
このトリオによるライブは「TEMPORAL ANALOGUES OF PARADISE」(1995年)も出ていますが、こちらも大変お勧めです!
それにしてもShawn Lane の突然の死には驚きました。若すぎる死はやはりやりきれません。
驚愕技巧ライブ
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マハヴィシュヌで壮絶なテクニックを発揮していたヘルボーグが
中心となったトリオ編成のライブ音源です。
はっきり言って、ライブでこれだけやられればたまったものでは
ありません。もの凄いテクニックに、その場にいれば腰を抜かして
しまうこと必定です。
演奏前後に歓声が入っているので、ライブであることがわかるので
すが、それがなかったらスタジオで何度も何度も繰り返しテイク
していてもおかしくない位の音世界です。
とにかく、超絶技巧に圧倒されたい、そんな方にはもってこいです。
ジャンルとしては、どうなんでしょうか。JAZZ ROCKで
しょうか。メタル・FUSIONでしょうか・・・とまれかくまれ、
すごい技巧ライブです。
超絶トリオによるインストバトルが堪能できるライブアルバムです
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マハヴィシュヌでジョンマクラフリンと共演していたbのジョナスヘルボーグにgのショーンレイン、drのジェフサイプを加えた超絶トリオによるドイツでのライブを収録した2002年発表のアルバムです。サウンド的には、メタリックな要素を含んだフュージョンとでもいえるでしょうか。超絶トリオによるライブだけあって、gもbも弾きまくり、drも叩きまくりのアルバムになっており、ドラマティックな楽曲とも相まって、聴き応え十分のアルバムになっています。強力なdr、うねりまくるbももちろん迫力満点なのですが、やはり最大の聴き所は、ショーンレインの途切れること無く繰り出されるフレーズでしょうか。インストバトル好きにはお奨めの格好いいライブアルバムです。