プレイズ・バッハ - インターネットデパート

バッハならピアノをこう弾くのだろうか ★★★★★

うちの子供はグールドよりいい、と言います。半分同感。

哲学的なバッハ、自分の内面を見つめ直すバッハ ★★★★★

ピアノ編曲と、高橋悠治の個性的演奏により、バッハのオルガンの名曲やマタイ受難曲から元曲とは全く異なる魅力のバッハが生まれています。「賛美と祈りのバッハ」ではなく「哲学と内省のバッハ」がここにあります。マタイ受難曲が「戦う音楽」になり、毎日働くための勇気を与えてくれます。高橋悠治のピアノは、「ピアノ・ピアノしていない」ところが私は好きです。一つ一つの音が技巧におごり高ぶることなく魂の音楽を奏でています。高橋悠治のピアノＣＤはどれも素敵ですが、私の一番のお勧めはこれ。

１９７５年のバッハ ★★★★☆

このCDを聴いているこの瞬間は２００４年１２月２４日の早朝であり　これが演奏された１９７５年から既に３０年近く経った後である。この３０年の間に日本の　そして　世界の音楽シーンでは色々なことが起こったと思い浮かべるなかで　これを聴いていると　バッハさんが「３０年なんてあっという間さ」とおっしゃっている気がする。勿論　高橋悠治のこの演奏は１９７５年当時では　相当前衛的であったと思うし　今聴いていても　そう感じさせるところはさすが高橋である。しかし、そう　しかしながら、バッハは　その上で　悠然たるものである。「後３０年経ったら　私はどんなふうに演奏されているのかねえ。まあ　あまり変わらないだろうけどねえ」と仰っている　のっぺりした顔が浮かぶ。

フリーハンドで描かれた緻密な設計図 ★★★★★

高橋悠治のBach録音は多数あるが、本作が一番まとまっている。お勧めの１枚。

演奏は、たとえて言うなら、定規で引いた細かい設計図の上をフリーハンドでなぞってゆくような印象を受けた。細部を見ると微妙な手ぶれのようなものが見えるのだが、全体を見ると美しく構築されているのである。

スター　悠治 ★★★★☆