これが実物大のモーツァルトじゃないかと思う… 鍵盤からほんのり匂う清純な色気が堪らない。
★★★★★
モーツァルトの時代はまだチェンバロでしょ、彼が死ぬ間際にようやくフォルテピアノが出来たかな… くらいね。それから言えばこのアルバムに収められている初期ソナタは、まだチェンバロで作曲演奏させていたんだね、そういう意味ではピリスさんの控えめなタッチ、ペダル使わないで軽快なテンポで流れる様に… と言うのは至極当然な選択だと思います。残響をほとんど感じさせない録音も合ってます、多くのピアニストはスタンウェイからキレの良さと力強さばかり弾き出しますが、丁寧に柔らかく弾かれるとこうも上品で繊細な音であったと… まあースタンウェイにこういうアプローチして上手く美点が弾き出せているのは彼女とビル・エバンスくらいなものでしよう。
なのでエバンス好きな人だったら間違いなくツボなんだと思います(笑)やっと全部揃ったんで嬉しい。