２０００年３月に発行された同著者の「産地別日本の化石８００選 - 本でみる化石博物館」の続編です。全ページに丁寧にクリーニングされた化石のカラー写真が掲載されていて、綺麗な標本作品に見とれてしまいます。そして自分でも採集に行きたくなる衝動に駆られてしまいます。採集場所も網羅されているので、お好きな方は本書を片手に化石発掘の旅に出掛けてみると楽しいかもしれません。子どもの頃に宝探しのように貝の化石を探した、あのワクワク感を思い出します。
前編の８００選と併せて参考にされるとよいと思いますが、１冊あたりの単価が高いのが残念です。しかし、全ページカラー写真で掲載され、収集に掛かった時間と経費も考えるとこの価格も納得できます。
著者紹介で、「化石コレクターでも、化石マニアでもなく、自然をこよなく愛し、自然に親しむことが本当の趣味である」「夢は自前の本当の化石博物館をつくること」とあるのにも共感しました。夢の現実へ向けて頑張っていただきたいです。クリーニングのノウハウに関するコラムがいくつかありましたが、１つの章としてもう少し詳しく記述していただけるとより参考になったと思います。さらなる続編発行を期待します！