ヴィトゲンシュタインのテクストから引用、時間軸に並行して音符間が広がっていく不気味な声楽作品「Proverb」は符号的寓意に富んだ作品。
「些細な考え事が一つあれば、人生を満たすことができる」
実存の真実を映し出した鏡像は、時に寒気がする程におぞましい。
この気味の悪さが楽曲によく映し出されている。
独特な声楽部の音の重ね方は、控え目ながら
「The Cave」の時より格段にコントロールされている。
「City Life」はミュージックコンクレートの辿った極致の一つ。
都市生活をテーマに救いの無いシュールな世界観を形成している。