低調な雰囲気が取り巻いている、現在の日本の教育事情。その多くが現役教師の力量不足であることは明らかである。そんな状況を打破するには、効果的な研修体制が各学校に必要となるのは至極当然であるが、それを実際に行うことは、あまりに難しかったのが現実であった。しかし、それだからこそ「協同的」に教師自身も学ぶことが大切なのであり、それを強烈に打ち出したのが本書である。そして、それは成功していると言えよう。この本のエッセンスを、各教育委員会や各学校の管理職は目を凝らして吸収し、現場教師全員に実践させることを要求することが早急に望まれる。そして、今、この時機を逃したら日本の教育が立ち直ることは絶望的になるであろう。

校内研修と言えば小学校では高志小学校、高等学校では鹿本高等学校ですね。この本では、実際に両校で研修の中心的役割を果たされている先生も執筆されています。また、前半の理論編では、なぜワークショップ型研修なのか、具体的にどう進めるのかについて詳しく書かれています。教育センター等の教育研修機関で研修に携わっていらっしゃる先生方はもちろん、小・中・高等学校・特殊教育諸学校全ての先生方に読んで頂きたい内容です。
この本を手に取っていただくと、すぐにワークショップ型研修がはじめられます。