上下巻合わせて約９００ページに及ぶ大作！やっと読み終えました。
最初はそのページ数の多さにちょっと怯みましたが、読み始めると本作の面白さにぐいぐい引き込まれ、
一気に読んでしまいました。

僕たちが物理学史における偉人たちに触れるのは、いかめしい数式だらけの物理の教科書の中で手短に表現されているその業績と、その傍らに記されている彼らの名前（多くは苗字だけ）を見るというのがほとんだだと思います。
その偉人たちの人となりや偉業が達成された時代背景などは残念ながらそこから伺い知ることは出来ず、その効果（？）からか物理学という”物の理（ことわり）”探る興味深い学問に対して僕たちは親しみが持てないのかも知れません。
この大作は、そんな謎めいた過去の偉人たちの私生活や偉業達成のプロセスが簡潔に書かれたとても面白い本だと思います。
理工系の学生さんや社会人で物理に関係する人たちが読むと、今まで無味乾燥であった理論式に親しみが持てると同時に、偉人たちがその理論を導き出した背景を思い出し、その発想の仕方がどういうものであったかという＋アルファから一歩進んだ取り組み方が出来るかと思います。
教科書で読むには理解に苦しむ理論の簡単な説明も書かれていますので，基礎知識を付ける勉強にもなると思います。

本作は、一般に難しいと思われる物理学に対して、それらを築いて来た偉人たちの人間味にスポットを当てることによって親しみを持たせてくれる本だと思います。
学校の物理の先生たちが、この本に書かれてあるような話を織り交ぜながら授業をすると、物理も楽しくなるのではないでしょうか？？

２人を除いてよく知っているひとなので楽しく読めました。
知らなかった２人についても、理論はなんとなく聞いたことがあるので、ちゃんと勉強しようと思いました。
下には、知らない人がやや多い感じ。