そのアプローチ方法はあまりにもストレートで青臭いものだが、それだけ当時の表現者たちは純粋で、歌や聴き手に対して真摯だったということなのだ。現在の日本からは決して生まれない種類の音楽、ゆえに貴重な音楽。けれど、曲が作られてから30年以上経つ現在でも世界のどこかで戦争は続いている。そんな現状を思うと、一日も早くこうした歌たちがリアリティを持たない世の中になることを願わずにはいられない。(木村ユタカ)