若い人に
★★★★★
シリーズのようですが、これしか読んでません。
このようなタイプの本は初めて読みましたが、とても面白く読めました。ちょっと難しいところもありましたが。
iPod、インターネットなど、新しいメディアと音楽の関係をどうみるべきかということがわかりやすく論じられています。音楽史をメディアの観点からまとめた2章を読むと、著者の現代文化に留まらない教養が披露されていて、単純にすごいと思わせます。
ただし、この内容なら、書籍というかたちでなく、インターネットを使った言論であっても良いような気もしました。その理由は、本書で扱われる音や映像をリンクしておいてほしいなと思ったから。それと、どんどん更新していくべき話題なのではという気もしたから。
著者によると、今は「参照の時代」だそうなので、本書も簡単に参照できるかたちだったらなあ、と思ったのは時代に毒されているんでしょうか。
何でも新しいツールをすぐに使いこなす若い人たちに読んでほしい本でした。