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「情報創造」の技術 (光文社新書)

価格: ¥777
カテゴリ: 新書
ブランド: 光文社
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求められている価値観の作り方 ★★★☆☆
これから自分たちに求められていることは、あふれる情報をもとに本当に価値のあるものを創造することだと思う。そのための手順のヒントがほしくて購入通読。
読んでみると、著者がいままで実践してきた、新たな情報を作成するための手順が記載されている。著者はカルチャーというスコープの中でこれからのニーズをつかみ、それを世間に問うという「情報創造」の作業のエキスパートだと思う。街歩きの重要性、自分の中の価値観をもつことで、情報に対してバイアスをかけて今までにない視点で情報の価値をつける。それを自分の中で整理して、新しい価値観(ニーズ)に対応するものとして出力する。などなど面白い考えは多数ある。また、ストーリー力として、無味乾燥しているデータから新たなシナリオを構築してこれからのニーズを分析するというのも面白い。事象に対して短期中期長期火薬引き金で分析するというフレームワークは是非実践してみたいフレームワークだと思った。あふれている情報にフィルターを掛けて価値のある情報を生成するという過程で自分の中でベストな手法はまだ見つかっていないと思う。本書内で著者の提案してくれている情報まとめ方のステップは非常に魅力的に感じました。
あふれている情報から価値のある情報を創造するという能力は間違いなくこれから先、必要な能力になると思う。そのために必要な考え、ステップが記載されているので企画書などのアウトプットを求められている立場の人は通読するべきだと思います。
変化を感じ、時代を切り取り、命名により顕在化するために ★★★★★
 一橋の社会学部から、パルコのマーケティング情報誌の編集長を経て三菱総合研究所、そして『下流社会』『ファウスト風土化する日本』等々をものにし現在に至る三浦展氏の社会の変化を感じ、その時代を切り取り、現象とその背景を命名により顕在化させる手法の開示である。
 社会と人の変化を探る試みは様々なされてきたが、本書で三浦展氏は「情報創造」をキーワードに選び、三浦展氏自身のノウハウの形成を振り返っている。本書の各項目は、「ありがちな勘違い」を排しながら氏の決して特別なことを要求しない日常観察・地域観察のポイントを点描していく。
 社会と人の観察者としての立ち位置を探る上で、極めて説得的な一冊です。
現在をみて予測されるシナリオを作る ★★★★☆
学者の場合は検証が可能な過去を扱いますが、著者の場合は現在をみて予測されるシナリオを作るのが仕事ということで、そのノウハウをいろいろと示してくれます。
「具体的事実」を基本にするといった社内での行動規範により、市場の反応予想やリスク対策が潰されたことが何度もあり、うんうんと頷きながら読み進みました。
著者が述べる「知識」という言葉には、人によっては鼻持ちならない印象を受けるかもしれませんが、「知識」のない人、すなわち経験値の不足している上司(私は「素人上司」と呼んでいます)は困ったものですよね。
昔はテキストを作成し、OHPはその補助でしたが、最近はパワーポイントを作成しておしまいにしているケースが多くみられます。その辺りへの指摘も同感できました。