回数も多く聴いていたからなんだろうが、音楽のイメージとしては再録の本作はちょっとスピード感がない。メインタイトルは、少し奥行きが出ているんですが、妙なタイミングのティンパニはちょっと違和感があります。
殆どのバージョンは、あまり弄られていないので、再アレンジではなく聴けるんですけど、やっぱりイメージとしてはTV版の固さの方が僕は好みでした。「HERO」TVシリーズ オリジナル・サウンドトラック
HERO オリジナル・サウンドトラック

TVシリーズの17曲を映画ヴァージョンに作り直し、「久利生のテーマ」などは映画館ではTV版とどこが違うの？と分からないはずだが、トラックの終盤が渋くアレンジされているのがCDを聴いて初めて分かる。新曲を５曲ほど加えていた。「ぬくもり」などどれをとってもHEROという作品のオーラが感じられるというか、よくまとまっていていい。映画を見て脚本とか構図の薄さに不十分・不満な人はこのサントラを曲目タイトルから味わってみてはどうだろうか？　「癒しの瞬」「〜Conviction」「Soul mate」など、今回も服部さんは表舞台の役者以上にちゃんと仕事しています。

スコアそのものは、テレビドラマとほとんど変化がありません。リミックス違い、あるいはアレンジが多少違う程度です。新曲はいくつかありますが、去年のスペシャルからの流用曲もあるようです。ドラマから引き続きご覧の方には違和感の感じられない一枚。
しかし、宇多田ヒカルの主題歌は今回もなし。映画のエンド・クレジットにはがっかりでした。