この本は大学の教科書然とした所があって、説明は通り一遍と言う感じがしましたが、それは広範囲に渡ってカバーされているからだと思います。内容は必要十分ですから、入門書として読むにはちょうど良い内容と分量です。「基礎」と付くぐらいなので専門知識もそんなに必要ではありません。章末には演習問題もあるので、勉強気分で読みながら、さらに専門的な本を探すのも良いでしょう。
最近は「ネットワーク」というと伝送技術よりもアプリケーションやビジネスモデルに話しが行きがちですが、基盤となる基本的な伝送技術の説明を読んで勉強になりました。
ただ、扱われている技術範囲としてはやや古くて、ISDNにかなりの説明が割かれています。初版1995年で、第2版2000年ということで、ADSLの爆発直前ですね。ここはxDSL技術を取り込んで第3版を出して欲しいところです。