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ヴンダーカンマー 2―兵器局非常識器材関連開発室 (リュウコミックス)

価格: ¥620
カテゴリ: コミック
ブランド: 徳間書店
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後半怖くてビビリました。 ★★★★☆
 ナチとオカルトと言うと漫画ではヘルシング、小説・映画では「ザ・キープ」等先達が多々御座いますが、この作品は更に萌えやギャグも絡ませた一種独特の雰囲気を持っています。 
 マニアックなガジェットを詰め込んだ一部ファン向けの緩めなホラー・ギャグだと高をくくって読んでいたら、この巻後半の謎解きを含むクライマックスでは画風も1960年代の水木しげる先生の様な怪奇タッチに代わり、大層怖い展開になって驚きました。
 いや、本当にスリリングで手に汗を握ってしまいましたよ。

 それにしてもこれだけ奇天烈で力を秘めた軍の部署が割と平然と終戦を迎えている(様に見える)ラストには驚きました。独裁政権の交代に左右される次元の組織ではなかった、という事でしょうか。
 
 仮想軍記物としては同時期掲載誌に一部競合する作品(強烈な『ロボット残党兵』)が有った為割を食ったのかもしれませんが、ナチとオカルトと奇想天外兵器と美少女とメガネ等様々なフェチを絡ませながら複雑なストーリー2巻でまとめた手腕も素晴らしいです。一部回収されていない伏線は続編を期待致します。
ナチス・オカルト・クトゥルー三題噺、ここに決着 ★★★★★
少尉ガッセを中心とした、WW2まっただなか、バルト海の離島「坩堝島」での「兵器局非常識器材関連開発室」での様々なオカルトと科学の融合した兵器開発物語も、惜しいかなここで完結することに。
著者の西川魯介氏は、クトゥルー通で有名な人物であり、またこれまで輩出してきた著書の中でもたびたびクトゥルーが何らかのかたちで関与してきました。レビュワーも氏の作品の中に棲み潜むガジェットを見つけ出すのが大いなる楽しみであり、今回もざっとらしきものを挙げると、
「ドレスデン標本」「下劣なくちなわ」「アルトノイ原形質」「ニャントロンモ」「造物者の地図」「鍵を守る者」「いと高き喜びの城」とこれは一例です。まだまだあるので探してみてください。直接的な単語でなくても物語的にこれはアレの示唆だな、とにやりとするシーンが山ほどありますよ!
今回、なにやら出自に秘密のありそうなガッセ少尉と、カーリン主任との間がなかなかいい感じに進展しているのですが、二人の恋路はカーリン主任の片思いに終わってしまうのか興味は尽きないところです。
基本はギャグなのに、本質はダーク。それでいてえっち。それらを上手くまとめてしまえるところがさすが西川氏というところでしょうか。この辺りは巻末の解説でナチス+クトゥルー小説に先鞭をつけた朝松健氏が言及されているのでそちらをどうぞ。