いいねぇ…
★★★★★
人の死って やっぱりこれくらい重いもんなんだよね
今は人と人との繋がりが薄れてるなんて言うけど どんな人でも 絶対一人でなんて生きてはいないんだよね
誰かが死ぬことによって、必ず生きている誰かの人生に何らかの影響を及ぼすはずなんだよ…
<<死ぬまで生きる>>
こんな当たり前な事が難しくなりつつある現代
この現代を生きる若者に 是非 読んでもらいたい作品です。
あ!勿論、明日死ぬ 年寄りも読んで良いと思うぜ!(b^ー°)イェイ!
それでも生きるのだ
★★★★★
21世紀に21歳になる21人ー21・21・21。<twenty one>。
この本は、21人のうちの5人の同級生たちのモノローグとして語られる。
5人がそれぞれの中学校の思い出と、その後の自分と周りの仲間のことを話す。
21人の仲間とはいえ、主要人物は決まっているので、それぞれのモノローグも登場する人物が重なる。
それが語る人によって、微妙に描かれ方が違うのがいい。
どんなに仲の良いクラスでも、卒業してそれぞれ違う道に進み、大人になるにしたがい疎遠になるのが普通だ。
少人数の仲の良い友だち同士ですらそうなのだから、クラス全員がつき合い続けるというのは奇跡みたいなもんだ。
自殺した晶は、連絡用のサイトを作り、みんなにマメに電話をしたり、会いにいったり、みんながバラバラにならないように、ずっと仲間でいられるように、がんばっていたことがわかってくる。
晶ががんばって「21」の仲間を守ろうとしていた様々な行為が痛々しい。
晶はどうしてそこまでそのクラスを大切にしていたのか?
そのへんが悲しいのだ。
そのへんの悲しいのが分かる人と分からない人で、この本の評価が分かれるんじゃないかな。
晶の悲しさは分かるけど、それでも生きていくのだ、と言ってるところが小路幸也の良いところ。
「何もかもうまく行くなんてありえないし、うまく行かないほうがあたりまえなんだと思っているけど、それでも。
生きていくことが、幸せへと向かう唯一の手段だと思っている。」
ラストの一文がいつもこの人の世界の核だ。
良かれと思って言った言葉が、人を深く傷つけてしまうとき
★★★★★
静かに何度も涙がこぼれました。
仲間とは、絆とは、本当に大切な事とは、生きていくとは・・・
登場人物達と共に考えながら読みました。
21世紀に21歳になる21人の中学時代のクラスメート。
21歳をとうに越した25歳の夏、半沢晶が自殺、みんなが共に過ごしたあの教室で首を吊って。
何故彼は自殺してしまったのか。それぞれが自問自答していきます。
仲が良いだけでは無かったそれぞれの秘密が明かされ、
自分が晶を死に追い込んだのではないかと責め、止めることは出来なかったのかと悔やみます。
ラストに明かされるその真相には胸がつまりました。
そして、彼の死を心に刻み、進んでいく彼らのゆるぎない絆に、泣けてしまいました。
埋めようの無い孤独を持つからこそ人と繋がっていたい。
仲間って良いな、こんなふうに繋がっていかれたらいいなと思いました。
パピルス掲載作品(06年4月〜07年12月)を修正、書下ろしを加えた作品です。
新成人に送りたい一冊
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すぐ傍にある現実。限りなくノンフィクションに近い作品だと思いました。不名誉な事ながら、自殺率ナンバーワンの県に暮らす私にとって、21分の1という数字は、嫌にリアルだった。
【揺りかごから墓場まで】という言葉があるが、【揺りかご】というぬるま湯から一歩出てしまったら淋しさに耐えられず、直結して【墓場】を選んでしまう人間もいるという事実。
読後に気付いたら口ずさんでました。Mr.Childrenの『Tomorrow never knows』
優しさだけじゃ生きられない 別れを選んだ人もいる 再び僕らは出会うだろう この長い旅路のどこかで