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ロープとリングの事件 世界探偵小説全集 (8)

価格: ¥2,415
カテゴリ: 単行本
ブランド: 国書刊行会
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アイディアは抜群なのだが… ★★★☆☆
 ラストで明かされる真相は、犯人の意外性という言葉の定義を問い直すようなすぐれたアイディアだ。原理的には古典として評価されるべきものだとさえ言える。しかし、小説としてのできばえはどうだろう?
 作中に登場するワトソン役タウンゼントのお兄さんによる作品評は、ひょっとすると作者ブルースに対して現実にあった批評かもしれない。名探偵ビーフ巡査部長はなかなか愉快な人物で楽しませてくれるが、記録者タウンゼントが鼻持ちならない人物でなのである。ファイロ・ヴァンスや御手洗潔がきざなのは別に問題ないが、ワトソン役の方がそうであっては、読者はうんざりするだけで、ユーモアのセンスがないと言われてもしかたがないのではないだろうか。謎を盛り上げていく小説的な技巧もあまり感じられず、おもしろさという点では、作中で名前をあげられる巨匠たちにはおよばないと言わざるを得ない。
巡査部長あいかわらず ★★★★☆
1作目では名探偵へのアンチテーゼを行い
2作目では犯人は判明していて、被害者が分からない
3作目には結末がない小説を書き
4作目はこれから起きるはずの殺人事件を調査したらしい
ビーフ巡査部長の探偵話

今回もありきたりな話のように見せて
最後の最後に普通の探偵小説とは違うところを見せています

しかし、ビーフ巡査部長、ビールとダーツが好きですな

やるな! ★★★☆☆
名前をチラッと聞いたことがある程度で、まだ一冊も読んだことのなかったレオ・ブルース、地味で素っ気無い「ロープとリングの事件」という書名と、あんまり期待をせずに読み始めました。

内容は、地方都市の学園で生徒の死体の発見、関係者への訊問、遠く離れた場所で似たような状況での死体発見、関係者への訊問と続き、起伏に乏しい。それでも探偵役のビーフ巡査部長のユーモアあふれる、というよりスラップスティック・コメディー的言動が楽しく、読み進めることはできるのだが、それでもやっぱり少し退屈気味。

それが、もったいぶった態度と大げさな身振りで語る巡査部長の謎解きで、おおっ! と感心させられる。
なかなかやるじゃないか、レオ・ブルース。