ベルリンのもうひとつの側面が見られます
★★★☆☆
東ベルリンだけを取り上げている本はあまりないので、今回のベルリン旅行用に購入しました。
特にシュタージ(旧東独の秘密警察組織)関連の施設や、旧東独の食堂・カフェは、興味深く訪
問しました。
この本で取り上げられている場所に行こうとすると、ある程度ベルリンの街や交通網に慣れて
いないと難しいかもしれません。また、この本の案内どおりの手段で行くと、結構余計な時間
がかかると思います。よく路線図を見ながら検討されるといいと思います。
あと、正直言って、地図は分かりづらかったです。他のガイドブックや観光局でもらう街の地
図も併せて見て、なんとかたどり着きました。
ベルリン上級者で、歴史好きにお勧めのガイドでしょう。
ベルリンの中の東ドイツに注目した意欲作
★★★★☆
ベルリンの中の東ドイツに注目した、珍しい視点の意欲作。
旧東ドイツのイメージでデザインされたホテル「DDRオステル」の紹介が面白かった。そこでは、フロントの世界時計ではハバナ、モスクワ、北京の時間が表示され、部屋はレトロでチープな家具で揃えられている。館内には旧東ドイツの政治家の絵が飾られ、新聞は東ドイツ社会主義政党の機関誌1紙のみという徹底ぶり。
他にも、「走るボール紙」と言われた国民的な大衆車「トラバント」の話。映画『グッバイ・レーニン』で効果的に使われた東ドイツのピクルスのネタもある。
「東ドイツ」に的をしぼった希少な本
★★★☆☆
個人的には「東ドイツ」というテーマに強い関心があるため、
これを読んで東ベルリンを歩こう!と思い、買いました。
この本の筆者は、統一前の東ドイツに実際に滞在しており、
その実体験を元に書いているので、リアリティがありますし、
とっても読みやすいエッセイです。
東ドイツの人々の声も、大変興味深く読みました。
個人的に、東ドイツの生活用品やトラバントのページがよかったです。
1ヵ月後の旅行では、ぜひ東ベルリンのカフェに行こうと思いました。
反対に「壁を探しに行く」章は、過多な気がしましたが、
「壁崩壊20周年」だから仕方ないのでしょうか・・・。
難点を言えば、ガイド本としては情報量が少なく、地図も見づらい。
また、デザイン性もそれほど高いわけではないので、
何度でも取り出して眺めたい、というワケでもありません。
ちゃんとした歴史本と比較すれば、情報量や考察も劣るので、
やや、中途半端感は否めません・・・。本の厚みも薄いです。
ただし、オシャレなデザインで見せる「ベルリンガイド本」や
「東欧雑貨の本」というのはいくつか出ているものの、
こうした歴史背景もカルチャーも同時に紹介するような、
「東ドイツに的を絞った本」は希少なので、
その点ではとても価値があると思いました。
個人的にはこういう本、待望していました。