入門書・教科書です
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中学生向き、陸上初心者向き、専門の指導者がいない人向きです。新しい種目に挑戦する人にも向いています。陸上競技全般の教科書、といったところでしょうか。
陸上競技の説明から始まり、用具の説明、正しい立ち姿勢・歩き方についての説明、そして陸上競技の各種目の説明、体を鍛えるトレーニングの説明…と続きます。
各競技種目は正しいフォームが連続写真で解説してあり、正しいフォームはとてもわかりやすいです。また一般的なトレーニング方法が写真や図入りで説明してあります。(ただしやり投げ及びジャべリックスローの解説はありません。)
例えば、短距離走の場合、1)スタートダッシュ、2)中間疾走、3)レース後半〜フィニッシュ、に分けて正しいフォームの連続写真とポイントの説明と一般的なトレーニング方法の説明があります。
また、筋肉をつけるためのトレーニングをする人も多いと思いますが、使わない筋肉をつけるとかえって走りの邪魔になるといいます。この書はバランスよく体を鍛えるトレーニングや、体をケアするストレッチの解説もあり、自分でどんなトレーニングをしたらよいか、わかります。
この本は陸上競技のほとんどの種目について解説してあるので、基本知識を浅く広く知る本、と言えます。
理想のフォームにするための詳しい練習方法や、自分の癖を治すための練習方法をもっと具体的に知りたい感じはしますが、学校の部活で行うような一般的なトレーニングは記載されていることや190ページほどの本に各種目が網羅されていることを考え、各種目の基本と理想のフォームを知る教科書、入門書と割り切って考えて星5つにしました。
各種目の詳細なトレーニング方法は、他の本を参考にするのがいいと思います。例えば、短距離は伊東浩司氏の「最強ランナーの法則」(鈴木博美氏と共著)などです。