大寄せの茶会のとき、何故他流の人は袱紗を左にしているのかと、不思議に思って見ていました。なるほど千家の再興者、千宗旦が左利きだったのですね。
手の清め方（空手水）や、茶筅通しで３回穂先を回す理由について、禅の教えから来ているのだということも、本書を読み納得いたしました。
遠州流という枠にとらわれず、茶の湯について広く書かれた啓蒙書です。

私は茶道を習っているわけではないが，近所にお茶の先生がいたので，よくお茶を立てていただき，よくご馳走になった．そのとき，「ああ,茶道の作法くらいは知っていたらなあ」と思ったことがあったので，この本が出たときに買いました．手ごろな大きさで持ち運びに便利な「お茶の本」があればいいな，という人にはお薦め．

お茶を立てるときの一連の動作や茶碗を回して飲むのはなぜか？といった初歩の初歩の話から，茶の湯の成り立ちや発展の歴史，茶の湯の美学と，ひとおおり解説してくれている．茶道を習ってはいないけれども，とか，習いたいけど習う時間がないし，でも茶道のことを知りたいし．．．という人（私みたいな人）にはお薦め．
それに，作法を知っていると，お茶を振舞われたときに「さらにおいしく」いただくことができるのではないか？と自分では期待している．