タイトルを見ると、月華の剣士の二作目を移植したのかと思うが、そうではない。一作目と二作目の両方を移植してあるのだ。
　初プレイ時は一作目のストーリー、それをクリアしたキャラでもう一度始めると、今度は二作目のストーリーで話が進行する。

　登場キャラクターは、楓(覚醒前)、御名方守矢、雪、玄武の翁、一条あかり、鷲塚慶一郎、天野漂、李烈火、斬鉄、楓(覚醒後)、真田小次郎、嘉神真之介、高嶺響、刹那、黄龍、はぐれ人形の、全16キャラ。
　剣質ゲージは力・技・極と、隠し剣質の「漢」を加えた4種類。

　剣質「技」は二作目をベースにしているので、乱舞奥義は3つのルートがある。

　キャラが削られた分、その他の部分は頑張っており、各キャラちゃんと連続技や必殺技は残されている。

　2種類のミニゲームを搭載しており、ストーリーモードかミニゲームをプレイすることでポイントが貰える。
　そのポイントで、全113種類の巻物を購入する事になる。

　巻物は各キャラの設定やストーリー、エンディングなどを書いたギャラリー的な物の他、奥義の書という物がある。
　奥義の書は臨兵闘者戒陣列在前賭得漢の12種類で、各キャラ2つの巻物を装備出来る。装備した巻物の効果によって、剣質「漢」を得たり、飛び道具を弾けるようになるといった仕組みだ。

　このソフトの欠点としては、ネオジオポケット独特のレバーのためか、コマンドの受付が甘い事が挙げられる。
　ようは技が暴発しやすいのだ。しかし思い当たる欠点はそれくらい。

　携帯ゲームとしては最高品質の格闘ゲームだと思う。
　移植が難しい所を、きちんと携帯ゲームなりのアレンジで克服しているのも好感が持てた。

　携帯で格ゲーをするのが好きな人、月華の剣士が好きな人は、買って損はしないだろう。