見えない、聞こえない
★★☆☆☆
主人公が女であることがバレると大変なことになる、というサスペンスで、初めの方は引きずられて読めます。
しかし、中盤以降は、ただもう一生懸命ダンスの練習をしています、というだけの話になってしまい、退屈でした。
これが映画やテレビドラマなら別です。
ダンスの練習場面では音楽が聞こえ、振り付けも目に見えます。
悲しいかな、小説では見えませんし、聞こえません。
ですから、ひどくわかりにくいのです。
ラストも、物足りませんでした。
これだけ主人公を女ヒーローとして扱っておいて、なんだ結局は女の子は女の子らしく恋しい人といちゃついていればいい、と言うのか。そんな憤慨さえ感じました。
過去に著者のおもしろい作品を呼んでいるだけに、落胆の度合いも大きく、星2つとしました。