ことばとおとの日々
★★★★☆
辻村さん吉川英治文学新人賞、受賞おめでとうございます(2011年3月3日)。
死者を一回だけ呼ぶことのできる(これにもいろんなルールがあってそれがまた物語を魅力あるものにしてるんですが)ツナグという力を持った少年を中心とした物語です。連作になっていて、一つ一つのエピソードが展開されるのですが、最終章でいろいろな謎。が解き明かされます。そこで読んでいるひとは、この小説がやはりミステリーであることに気付く。
デビュー作からほとんど読んでますが、立派に一流作家の仲間入りですね。
My Favarite
★★★★☆
死者と生社を結ぶ使者である「ツナグ」を主人公とした連作短編。
ひとつひとつのストーリーにそれぞれのドラマがあるだけでなく、最後にときあかされる謎に向けての伏線となっているところがおしゃれな小説です。
柊舎《目指せ、1日1冊!》
★★★★☆
●10月新刊●
使者(ツナグ)それは死者と生者を引き会わせる窓口になる者。
生者にとっても死者にとっても一度きりの再会の機会。
◆憧れていたアイドルとの再会の物語「アイドルの心得」を読んで、今回はミステリではなく使者(ツナグ)が取り持つ生者と死者の再会の物語だと思ってました。
母親との再会の「長男の心得」、ちょっとダークでミステリの色も持つ「親友の心得」、失踪した婚約者との再会「待ち人の心得」…。
親友のが持つ痛さは、辻村さんらしいなと思いつつも、ちょっち変わった味付けの作品で、しかも長男や待ち人はうるっとするものもあって、こういう連作でもいいなぁと思ってた所に最後の「使者の心得」。
これは今まで狂言回しだった使者(ツナグ)である少年・歩美の物語でもあります。
今迄見ていた物語を反転させた見事なミステリでした。
今回もとても素敵な作品です。
柊舎《目指せ、1日1冊!》
★★★☆☆
●10月29日発行予定●
たった一人と、一度だけ。死者との再会を仲介する使者・歩美を訪れた4人が秘める悲しいヒミツ。
喪われた想いの行方を描く渾身の連作長篇ミステリ。