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歌うクジラ 上

価格: ¥1,680
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
Amazon.co.jpで確認
最後まで読めませんでした ★☆☆☆☆
『助詞がおかしくなっているセリフ』というのがたくさん出てくる辺りからつらくなってきました。
「島にまでこいつを拾ってくるって誰さえ知らなかったわけだのに、冗談ほどじゃないよ」
といったセリフが次々と出てきて、読むのが苦痛になってきました。
だんだんそういったセリフを端折るようになってきて、そうなると内容がよくわからなくなってきて
読む気が失せました。こんなセリフはこれ以上読みたくありません。
全部読んでないのに星ひとつというのも問題かとは思いますが、
期待していただけに失望が大きくて・・・。
面白かったという評価がたくさん出てきたら、再チャレンジするかもしれませんが
今は一行読むのも嫌です。
歌うクジラ ★★★★★
この小説を読み終えた後、「何故自分は小説を読む必要があるのか」
ということと、「小説を読まなくてもいいように暮らしていくためには
どうすればいいのだろう」というようなことを考えました。
村上龍さんの書く小説は自分にとってとても異質で、そういうものを
必要としているからかもしれないと考え、一方で、こんな凄い小説を
読まずに過ごせるならそれはそれで越した事はないのではないかとも
考えたのでした。
矛盾していますが、そういうことを考えたのはこの小説が初めてで、
とても新鮮でした。
「DAED SPACE」を凌駕する描写が想像力を麻痺させる! ★★★★★
「i pod」先行配信の為か、比較的短いパラグラフが一行の空白を挟んで連続する構成になっている。喫茶店や地下鉄で読んでいても簡易にキリがつくところで栞を挟めると思う。ケータイ小説は読んだことがないから、すでに試みられているストラクチャーなのかも知れないがユーザーフレンドリーだなと思った。私はいつも本を読むときはカバーと帯を外しているのだが、そのときに「なんて凝った装丁なんだろう」と気がつきました。詳細はご自身でお確かめください。本書は近未来の日本を描いた作品で、一瞬椎名誠の「アド・バード」の世界が蘇った。ただSFというよりも、政治経済をシュミレートした作風なので、「やっぱり違うか」と思いながらもSF的色彩が濃い場面になるとやっぱり彷彿された。「5分後の世界」や「半島」とは異なりミリタリー部分はあまり特化されていない。一番最初に書こうと思って忘れていたけれど、もう村上龍は小説を書かないんじゃないか・・・という寂しさを10年近く抱いていたので、本書の刊行はすごく嬉しい。あるところで生理的精神的に非常に読むのがしんどくなった。それなりの耐性がないと投げ出しちゃうのじゃないかと心配になるほど。それだけ村上龍の描く狂気の場面は想像力を倍増させてスパークさせる。「デッドライジング」のボスみたいな人物を書かせると本当に村上龍は絶品だなと改めて思った。村上春樹のように小説を執筆し続けて欲しいと切に願う。最後に「確かに想像力が本当な恐ろしい」。
生きる上で意味を持つのは,他人との出会いだけだ。そして移動しなければ出会いはない。移動がすべてを生み出すのだ。 ★★★★★
 人類がついに不老不死のSW遺伝子(Singing Whale)を発見した22世紀の世界。
 SW遺伝子は限られた一部の選ばれた人間に応用され,その反作用として犯罪者には急激に老化を促進させる方法が取られた。
 文化経済高率化運動により,食事や笑顔や敬語が害悪とされ,人々の徹底的な住み分けがなされた日本。
 もっとも最下位の層の犯罪者が住む九州北西部の新出島で暮らす15歳の少年アキラは,死の直前の父のため,SW遺伝子の秘密が入ったマイクロチップを,ある人物に届けるため新出島から出ることを決断する・・・・。
 この設定だけでもワクワクしてしまう村上龍の新作は,i-Padで先行発売され話題になったが,i-Padを持っていない私は,本が出版されるのを今か今かと楽しみに待っていた。
 その圧倒的な戦闘の描写力は,「五分後の世界」や「半島を出よ」同様すさまじく,目を覆いたくなるような残虐なシーン,嫌悪感を感じる描写もあるが,100年後の日本が舞台であり,リアリティーある造形物の描写やその想像力には驚かされる。
 そして,なによりも個性ある登場人物が多く登場するところが,この作品の魅力だ。
 15歳の少年アキラと行動を共にするサブロウさんは,クチチュと呼ばれる突然変種の人間だ。耳の後ろに小さな穴があり,触ると死に至るような猛毒の液がそこからにじみ出ている。
 アンという女性は,反乱移民メンバーの子孫で,グループのメンバーともに助詞をむちゃくちゃにした日本語をしゃべる。敬語が禁止されて長い日本において,敬語が使えるアキラは貴重な存在としてメンバーに受け入れられる。
 飛行自動車の運転手ネギダールは,猿と中国人のDNAを組み合わせて生まれた女性だ。
 少年アキラは,いろいろな人物と出会い,別れ移動を続ける。
 15歳という年齢は,移動を開始するのにもっとも適した年齢なのかもしれない。(そういえば,村上春樹の傑作「海辺のカフカ」でも15歳の少年が移動することによって物語が始まりましたね)