海外在住経験者を除き、英語リスニングをする上での最大の関門は、洋画洋楽等の発音が聞き取れない部分にあると思います。ニュースや教材英語が聞き取れてもこの壁というのは分厚い。

克服のキーポイントとしておそらく・ボキャの増強・会話体に慣れる母音子音構造の理解・速聴・音のつながりの理解　等があると思いますが、本書は「つながり」を集中的に抑えています。
洋画等のカジュアルなしゃべりでは、このリエゾンと呼ばれるつながり、脱落等を熟知するのが非情に重要になり、また教材でもこれに特化した書が多く見受けれれますが、本書は２ページに一つの音の変化を取り上げ、何パターンも取り上げている豊富さが魅力です。また例文を幾つも取り上げているのがとても重要で、後半はshort conversationも扱っています。

同じ人が書かれた「リスニングのお医者さん→古本１００円で購入」は、これより更に上級ですが、それこそ通勤でくどいほど使い込みましたので、今はメジャーリーグの解説はほどんど聞き取れます（しかし、スピードについていけないという別問題がありますが）。本書も同じでとにかく使い込んで、何度も聞き取るのが大切だと思います。色々な教材を手当たり次第やるより１冊これがいい！と思ったらずっと使い込むと少しずつリスニングの向上につながると思います。

他に私が使用している方法は、my space等でお気に入りの８０’洋楽PVを見て、併せて海外にある歌詞サイトで照らしてみています。洋楽もリスニングにおいては、スローにリエゾンとか吸収できるのでうってつけです。M.Jacksonの声が聞き取れれば一流だと思います。

単語の発音ならわかるのに文だと聞き取れない。同じく単語の発音はできるけど文を流暢に話せない。何でだろーと悩んでいる人には良いと思う。つながる音、消える音、変わる音、短くなる音がポイントであり、自分の悩みと弱点がわかってきた。前半がリスニング編、後半がスピーキング編となっているが、交互に進めると良い感じ。

著者は、「英語リスニングのお医者さん」と「英語スピーキングのお医者さん」の２つの本をすでに出されているので、深めるには２冊かった方がよいかも。この本は１冊で両方できるのが良い。個人的には星５つでもよいくらい気に入ってます。