斯界最良の体系書
★★★★★
門外漢としてのレビューであることを最初にお断りする。
瞥見の限りであるが、本書は公共契約に関する網羅的かつ体系的な書籍として、
非常に有益な書籍だと思われる。
また、網羅的かつ充実した内容もさることながら、
劈頭における「日本における公共契約の適正化を心から願い本書を世に送る」という言葉や、
本書の終わり近くの脚注において記された
「他の論文に目配りできなかったことを学者として反省している」という言葉には、
思わずわが身を省み、背筋を糾さざるを得ない思いである。
理論的にも、また公共契約のあり方についての提言も、非常に有益な内容が含まれるところ、
碩学のこの良書はもっと広く読まれても良いのでは、と思う。
こうした良書が江湖に活用されず埋もれてしまうのは大きな損失である。
本レビューをご覧の方々におかれては、本書をご一読されることを切に願う。