出版前の期待度5つ星!
★★★★★
藤城清治氏の公式ホームページなどによると、「みづゑ」2004年秋号から2005年秋号までの間に計4回掲載された「影絵のつくりかた」をまとめたもので、内容的には影絵に限らず、スケッチ、影絵劇、ねんどの人形の制作方法の紹介、児童文化誌「絵本木馬」、小冊子「ジュヌ・パントル」の紹介もあるともことです。影絵や影絵劇の制作方法に限って言えば、過去に出版され現在絶版の「藤城清治 影絵の世界」、「藤城清治 影絵劇の世界」(共に東京書籍)の方がより充実した内容と言えるでしょうが、藤城氏によるスケッチやねんど人形の制作方法紹介まで載っているところがこの本の新しさではないでしょうか。影絵、影絵劇だけ、あるいは木馬座時代の人形劇だけに限定して藤城氏を扱った本はありましたが、多角的に同氏を紹介したものは、これまでなかったと思います。更に「絵本木馬」(1954年から全14号発刊)は古本市場にはほとんど出回っていない幻の冊子であり、「ジュヌ・パントル」に至ってはファンの私もその存在すら知らなかったものです。今回これらも併せて紹介されていて、まさしく5つ星、あるいはそれ以上の1冊であることはまちがいありません!