肩の力を抜いて楽しめる本
★★★★☆
高校生の娘をもっている父親は、ムスメに疎んじられて、たいてい苦労しているだろう。そんな親子の心が入れ替わったらどうなるか。ありきたりのシチュエーションながら、最後まで飽きさせず、一気に読ませるのは作者の筆力につきる。ガッキーと館ひろしのドラマを先に見ていたんだけれど、ラストが違うだけで、あとはほぼ同じだった。ただ、ドラマでもハイライトだった御前会議のシーンは小説の方がいい。小説のラストは、意見が分かれるところだろう。ちょっと安易な感じがしないでもない。かといってドラマはファンタジーに過ぎるし。ただ、心が入れ替わったからといってそう簡単にパパとムスメが仲良くなるわけではない。ちょっと理解が深まるだけ。これからも、パパはムスメを心配するも嫌われて、ムスメもちょっとだけパパに同情しながらも女子高生をやっていくんだろう。そういう終わり方がとても好ましく、感じられた。自分にムスメがいなくてよかったかな?
父娘の気持ち
★★★★☆
ドラマを見た後でこの本を読みました。館ひろしさんの怪演がとても面白かったのでそれを思い浮かべながら、、。
ウザい父と思春期の娘の精神が入れ替わってお互いの人生が垣間見れたことにより、労る気持ちが生まれたんだろう、と思います。サラリーマンの悲哀もさることながら、著者は女子校生の心情をよく調べてると感心しました。それに語り手が交互に入れ替わり同じ状況でも違う視点で話していくのも面白かったです。
エンディングは個人的には原作のほうが良かったです。ちょっと残念なのは少し簡潔すぎたかなぁーと思いました。ドラマのようなエピソードがもっと濃く仕上がったかな?
結構楽しめた
★★★★☆
心と体が入れ替わる話はいくつか知っているが、それがパパとムスメという組み合わせは初めてだったため、新鮮に読めた。パパとムスメが入れ替わったあとのストーリーはほぼ予想通りだったため若干物足りない気もしたのだが、パパがムスメの彼氏とデータするところや、ムスメがパパの会社の会議に出席するところ等、結構楽しめた。特にムスメが高校生らしく言いたいことを言うのがおもしろかった。
テレビドラマと比べながら読みました
★★★★★
ドラマがとても楽しかったので原作本を購入しました。舘さんと新垣さんの顔を思い浮かべずに読むのは難しかったです。父娘入れ替わりの物語を2度楽しませていただきました。
西野さんがドラマ以上にあぶない人だとか、ドラマでは司馬遼太郎で盛り上がった会話は原作では藤沢周平だとか・・・興味深々で読みました。
ドラマの語り手は舘さん一人だったと思います。原作のいいところは、会社の場面はパパになったムスメの目から、高校の場面はムスメになったパパの目から語られているところです。
ドラマにはまった方はぜひ原作も読んでみてください!
シンプルな生き方
★★★★★
父親と娘が入れ替わっても、父親の仕事は案外立ち行くものだということに、作者も、読者も気づいているのではないか。固定観念にとらわれぬ、そもそも何をやらねばならぬのか、何が目的なのか、ということに立ち返って、シンプルに物事をとらえた方が、物事は首尾よく進む、そんなメッセージにあふれているように思う。