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金融恐慌を読み解く―過剰な貨幣資本はどこから生まれるのか

価格: ¥2,310
カテゴリ: 単行本
ブランド: 新日本出版社
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なぜ起こったよりも誰が起こしたのか ★★★☆☆
大半の金融経済学者の本は起こった現象の分析ばかりして原因探しをしているが、所詮人間の欲望の塊である株券というものを流通させている資本主義の世界。資本主義は人間がつくった経済活動のルールにすぎない。資本主義のおかげで第1次、2次の世界大戦が行われ、中東戦争やテロが頻発している。やはり犯人はすべて人間である。こんな歴史を作ったのも人間であるしからば「まるごと金融詐欺立国アメリカ超崩壊」マイケル北村、「資本主義崩壊の首謀者たち 」広瀬 隆のような歴史的人間観察の視点の方がきわめて重要ではないかと思いますが・・・・最近の大学が独立行政法人化でお金の稼げない文化系がないがしろにされて理数系、工学系、ばかり重要視され、おまけに民主党の理系バカの閣僚がハンドルを握っている国家の行く末を憂う・・・これからは二度と元に戻れないほどの国債の大量発行の国家の実験がはじまりますこの先のシュミレーションを計量経済学者がなぜ発表しないのか・・・・

民主主義の大きな誤謬は1+1=2なのに誰かが先導し1+1=5だと大声で叫んだあと大多数がそうだそうだとマスコミもこぞって言い出す怖さです。
今回の金融恐慌の原因に迫る力作 ★★★★★
本書では、今回の国際金融恐慌について
1 過剰な貨幣資本の累積を背景とする「経済の金融化」
2 新自由主義の支配のもとで進められた金融自由化と規制民営化による金融市場のルール崩壊
3 投資銀行と機関投資家が主導する金融工学を濫用した金融証券化の暴走
以上が招いた深刻かつ複合的な金融恐慌である、と説明している。

つまり、単にサブプライムローンが焦げ付いた、リーマン・ブラザーズが破産した、という単純な問題ではなく、現在の経済構造から必然的に生まれた危機であるということだ。

また、アメリカの大銀行や投資銀行(日本の証券会社に近い)、ヘッジファンドなどがどんな無謀なことをやってきたか、それを側面から支えた金融当局の規制緩和、政府からリスク管理を「委託」された2大格付け会社の関与などについても詳しく説明されている。

金融の専門家の先生が書かれた本などで、金融の専門用語がバンバン出てきて、金融についての知識のない人(私もその一人)には、読み通すのが一苦労だが、個個の事象については理解できなくても全体を通じて流れがわかればそれでよし、とした。この問題に興味のある方にとっては、読むに値する一冊だと思う。
「架空な貨幣資本」の概念の解明を ★★★★☆
今回の金融恐慌が直接には消費者金融をベースにした信用膨張による投機資本の跳梁跋扈とその崩落にあったこと、そしてその背景には70年代以降の現代資本主義の構造的変化があったことは、よく分かったのですが、マルクスが第5篇第29章その他で言及している「架空資本」あるいは「架空な貨幣資本」の概念を解明していく必要があるように思えました(今回のバブルの張本人は確かに「過剰な貨幣資本」ではあるのですが、単に生産的投資先を見出せない「過剰貨幣資本」だけではなく、やはりその本質は、信用膨張にもとづく現実資本を何倍も上回る「架空な貨幣資本」と捉えるべきように思えます)。マルクスは架空資本について、さまざまなところでその条件について言及していますが、ハッキリした概念規定を与えていません。それを明確にした上で、現代資本主義におけるこうした膨大な架空な貨幣資本が生み出されるメカニズム(それは国家独占資本主義特有の公信用の膨張と不可分な関係にあるように思えます)を解明していくことが必要ではないかと思いました。