数量化V類にたどり着くまで、いろいろと回り道する。Excelの関数の本に近い雰囲
気があるが、統計がわかっていない人には向いていると思われる。練習問題もついて
いるので、非常にありがたい。

独立性の検定に関する章はとてもわかりやすく、別著「マンガでわかる〜」にもそのまま移植されている。しかし、肝心のコレポン分析に関する記述は突っ込みが甘い。コレポン分析で使用する1軸,2軸のカイ二乗検定を行っておらず、分析自体の帰無仮説が棄却できても、軸の帰無仮説が棄却できるかどうかには触れてはいない。

数少ない日本語のコレスポンデンスのテキストかと期待して購入しましたが，コレスポンデンス分析として説明されている内容は，クロス表に対する数量化III類の説明でした（行ないし列要素の点間距離をどう定めそれらをどう図で表現するかという説明ではなく，行と列の相関最大という説明）．ちょっと残念．
また，本書は6章構成ですが，5章がコレスポンデンス（クロス表に対するIII類），6章がインジケータ変数（01型変数）に対するIII類のほかは，1章～4章は分散や標準偏差，確率分布，相関，独立性の検定といった統計基礎の話です．