あれエ、どうしちゃたのかな〜ブルー・ノート時代のフィーリングが消失
★★★☆☆
デニース・ウイリアムズにも通じる、キュートで可憐なヴォーカルは健在である。
しかし、サウンド・プロダクションがイマイチだ。
なんだか、水で薄めたような、つまらない音楽なのだ。deepなsoulの欠片も無い。白人主導の大量生産フュージョンと瓜二つ。
おもえば、マリーナ・ショウも、ブルー・ノートからCBSへ移籍したら、こんな感じになっていたな。大手レコード会社だからダメだったのか? それとも70年代後半という時代のせい? いや、ただ単にミゼル兄弟がいなくなったためかな??
ライナーノーツ氏は、70年代後半はフュージョンの当たり年、みたいな解説を書いているが、私は全く反対の見解だ。
ジャズにしろ、ロックにしろ、70年代後半はパンクとディスコに挟まれて大変な時期だったと思う。
硬派のどのアーティストも苦戦を強いられていた。
あのマイルス・デイビスやキング・クリムゾンも、音楽活動を続けて行くことができなかった。
…やはり、時代が良くなかったのだろう。
ブルーノート時代のあのサウンド・マジックを期待すると、失望します。