カラヤンのワーグナー録音の仕上げ
★★★★★
このアルバムはデジタル録音の夜明け、1979年から1980年に録音され、カラヤンのワーグナー録音の最高傑作のみならず、あの伝説のクナッパ-ツブッシュの録音と肩を並べるほど、古今数多くあるこの曲の録音の最高傑作とされています。壮大さ、神聖さ、美しさ、どれをとっても、数々の録音とライヴの末、カラヤンがたどり着いた境地を思わせる演奏です。カラヤンはこの曲のカギをにぎるクンドリ役の理想的な歌手があらわれるのを待っていたのではないでしょうか。実際ウィーン国立歌劇場時代のライヴにはその迷いがみられます。そして新人歌手のドゥニア・ヴェイソヴィチを見つけ出し、見事その起用が大当たりしています。