スタッフとの共演
★★★★★
カーラ・ブレイがNYのフュージョン・グループ、スタッフと組んだアルバムで4人の管
楽器奏者はカーラ・ブレイ・バンドのメンバー。1976年の作品。特別編成のセッション
ということからか演奏されているのはカーラ・ブレイのベスト・ソングスという趣で、
意外な組み合わせながら内容的にはとても面白く充実したアルバムになっている。カー
ラ・ブレイの曲はポール・ブレイによる演奏が一番よく知られているのだろうが、ポー
ル・ブレイの理知的で時にフリージャズ的な解釈に比べてここではとてもソウルフル。
カーラのメロディ・メイカーぶりが前面に出ている。特にバラード曲ではとてもメロウ
な演奏を聴かせており普段の彼女の音楽からはちょっと想像するのが難しいほどセクシ
ーだ。ラズウェル・ラッド等管楽器奏者の演奏も素晴らしい。カーラのオルガンとリチ
ャード・ティーのピアノ、エレピとの絡みなど聴いていてゾクゾクする。カーラ・ブレ
イに近寄り難いコワモテのイメージを持っているひとにはまずこのアルバムをお薦めし
たい。
リズム隊はSTUFFの面子です(^^;
★★★★☆
C.ブレイ(org、p、vo)がJCOAの仲間を集い、リズム隊にはStuffの面子を召集して創り上げた'77年の作品。
Stuffとは何だかまるで方向性が違うように想像していたのですが、R&B的な土壌は両者に共通する部分が多分にあったのでしょう。
C.ブレイと聞くだけで、"前衛的"とか"小難しい"と思う私のような者でも、少なくともここではそのような心配(?)は一切無用。
C.ブレイのorgも、R.ラッドのtbも凄く耳に馴染みます。
それにしても、R.ラッドのtbはいいですね。すっかりハマってしまいました。
また、C.デュプリー、E.ゲイルの両氏にもそれぞれギターソロを取っている曲があるのも、Stuff好きには嬉しい限り。
#[2]でのソロなど”激渋”です(gはE.ゲイル氏)。
#敢えて、"弾きまくっていない"のが良いです。
アルバム全体から流れてくる音の気持ち良さ、、、何だか全ての音がセピア色に見えてきそうな、どこか優しく、懐かしさすら覚えます。