西岡恭蔵と矢沢永吉
★★★★★
『プカプカ』は、なんともいえず好きな歌だ。
でも、この歌がいいと思ったのは、
30歳もとうにすぎて、
西岡恭蔵もこの世からいなくなってから。
酔っ払ったときに、ふらつきながら歌うと、
なんとも楽しかったりする。
そんな今だから、
友部正人のこの本に、
矢沢永吉とならんで西岡恭蔵が出ているのを見て、
思わず買ってしまった。
永ちゃんのことはよくは知らない。
でも、永ちゃんが歌った
『砂に消えた涙』はすき。
そんな永ちゃんに、
西岡恭蔵はいくつもの詩を提供していたのだという。
そして、西岡恭蔵がなくなったとき、
永ちゃんは線香をあげに訪れ、
子どもたちに、どれだけ彼の詩が好きかを
力を込めて語ったのだという。
この話だけでも、
なんだかたまらなくなってくる。
読んでいると、友部正人が、
あの声で語っているような気がして、
また、たまらなくなる。