その助けにと思って本書を手にしたが、事例を経験で学びながらケーススタディをひとつひとつ養っていくしかないという。印象的なのは「危機管理はマニュアル化できない」という言葉である。目の前にある事例を、ひとつひとつ対処することが最も近道なのだ。
仕事に王道なし、を改めて教えられた本だった。
筆者は「危機管理にマニュアルなし」と言い切る。しかし、記載された豊富な実例や考え方は、きっとマニュアル以上に役に立つと思う。
三菱自動車、雪印、日本ハム…。企業の不祥事が連日の新聞、テレビをにぎわせている。「明日は我が身」と考える企業実務を担う皆さんに、ぜひお勧めしたい。