対岸からみたら違って見える。それを表現するこの本はすごい
★★★★☆
日本テレコムShortTheater「心をつなぐ言葉たち」などで掲載されたものをまとめた短編集で4年ほど前に発売されています。
江國香織、辻仁成の「冷静と情熱の間」みたく同じ場面を違った視点で綴られたストーリーがセットになっています。
作家はみんな有名な作家さんで豪華ですね〜。
ひとつが4,5ページで12×2の24編なので一気に読み終わりました。
通勤時間などに読むのに最適な感じがします。
私は有栖川有栖 小川洋子 唯川恵 の作品が気に入りました。
中でも小川洋子の「電話アーティスト」は心温まる物語で良かった。
「人を好きになる」ってこういう事を言うのだなと思った。
人を好きになっている人の家族も幸せを感じていて、
それが感じられる文章で心がホッとしました。
一番のお気に入りです。
ミステリー好きとしては
有栖川有栖の「震度四の秘密」は楽しませてもらいました。
秘密はいけませんぞ( ̄▽+ ̄*)
唯川恵の「<ユキ><ヒロコ>」は
この2視点から綴る手法を上手く使っているなと感じました。
ぱっとみると幸せだろう人とそうじゃない人でも、
本人はそう思っているとは限らないってところ。
なるほどな〜と感じました。
他にもお気に入り作家である
北村薫 伊坂幸太郎 三浦しをん も満足しました。
あえて言うなら、
ひとつぐらいはすごく暗い話やハラハラドキドキする話
が欲しかったかなぁ。
例えば道尾秀介とか入っているともっと気に入るのだけど。
あ、4年前ならまだ道尾秀介は有名じゃなかったか。。
作家陣のラインナップがすばらしい
★★★★☆
最初のアイデアのみならず、
この作家陣を揃えられたところで勝負あったのではないか。
旬な作家たちによる、無難ではあるが
読み通せば必ずや満足できる一冊である。
これはおもしろかった。
★★★★☆
これはおもしろかった。
一つの話の、二人の主人公を、それぞれの立場で書くという企画。
A面とB面みたいなもん。
しかも、一つの短編が、4,5ページ。
それぞれ違うドラマを見せてくれて、時に良質のコントのような爽快さや、ウェルメイドプレイのような楽しさや、ちょっとした切ない話など、それぞれの作家の特徴が良く出ていると思う。
この人の長編、読んでみたいな、と思う人がいましたよ。
一つの物語を片側からみる
★★★★★
この本は、今、人気の作家数人が2、3ページの短編で話を書いています。題材は「秘密」。どの話の中にも、ちょっとした、秘密が隠れていて、しかも、「冷静と情熱の間」のように、同じ場面をAさんからみるのと、Bさんからみるのと、といった具合に2作品になっています。
私は、三浦しをんさんと、森絵都さんの話が好きで、三浦しをんさんの話は、大爆笑しました。
森絵都さんの話は、素敵でよみやすいです。
こういう本がもっとでてほしい。
「君へ。」の続編と言えるかもしれません
★★★★★
エッセイではなく短編集ですが、日本テレコムShortTheater「心をつなぐ言葉たち」ほかをまとめたものとのことです。
一人の作家が2編ずつ書いていて2つで1セット。2名の登場人物の視点から同じストーリーを描いています。例えば、はじめの吉田修一さんの作品は運送会社の配達人と荷物を受け取る人。異なる話が交差していたり、違う視点で描かれたり、とてもおもしろい趣向です。
個人的に好きなのは(どれも好きですが)森絵都さんの「彼女の彼の[彼の彼女の]特別な日」かな。男女の出会いが描かれています。
本棚の夢語り
★★★☆☆
レコードのA面・B面のように、ひとつのストーリーを
2人の別主人公の視点で綴った短編12編。
たとえば、宅配便の荷物を届けた男と受け取った男の
扉をはさんだ悲喜こもごも、バーで出会った初対面の男女、
それぞれに願いを叶え合おうといった男の思惑、
応えた女の思惑など…。
出来事や出会いが立場の違い、状況の違いで
どう受けとめられるのか、言葉と言葉の裏にあるものが
描かれた不思議な一冊。
ノッポ書店
★★★★★
12人の作家が一つのストーリーを二つの視点から描きます。プレゼントを贈る人の話ともらう人の話、電話をかけたほうと受けたほうの話…。1話がたった3~4ページのショートストーリーなのですが、二つのストーリーがピッタリと合うことで話が大きく膨らみます。微笑ましい話、じーんとする話、ドキッとする話などこの1冊でたくさん楽しめます。立場や状況が変わることで人それぞれの人生を感じ、想像を膨らませることができる面白い短編集です。
忘己利他堂
★★★★☆
人と人はつながっているんだなぁ~と感じさせる作品ばかりです。ただ、すれ違う人々もどこかでつながっているしそれぞれに思いがあるんだなと再確認できました。そんな思いをもって生きていきたいと思います。
桃色本屋
★★★★☆
短くて、読みやすい。色んな作家さんの作品に一気に触れる事ができるのでお得感満載です。これを機に「あ、この人の作品もっと読んでみたいな」とか思えると思います。全ての物語にA面、B面があり、その繋がりが上手ですね。一つの物語につき、2回楽しめます。(再読)
*読書の森*
★★★★☆
■ひとつのストーリーを2人の別主人公の視点で綴った短編集。森絵都、伊坂幸太郎、小川洋子、北村薫など、人気有名作家の短編をつまみ食い!■有栖川有栖さんと伊坂幸太郎さんの作品が目当てで買いましたが、他にも面白いと思う作品がけっこうあって楽しめました。特に三浦しをんさんの話は最高!面白い上にあのシチュエーションにはすごく憧れます…。どの作品も数ページなので、すきま時間にオススメです。
喫茶店の片隅の本棚
★★★☆☆
なにがいいかというと、当事者が必ず2人いて互いの視点から話しが展開されるからです。 side.A side.B というように。 しかも一話4ページほどなのでサクサク読めます。 読みやすいショートショート。 個人的な感想を言うと、森絵都さんのの「彼」のほうがとても好き。 こんな台詞言えない! 有栖川有栖の二人のちょっとした駆け引きも好き。 小川洋子さんののBの祖父の電話の様子というのもなかなかしみじみくるところがあり、北村薫さんのはオチがちゃんと付いてて面白い、伊坂幸太郎さんのはなんか好き。ふしぎな縁で繋がり続ける友達というのは題材としてとても興味深い。 三浦をしんさんの彼女の方のキャラが好き。 台詞からキャラが溢れ出てる。 全体的に読みやすく面白いけど、味が濃くならないのは承知のことで読んでもらうと良いかもしれない。
ぐりの本屋さん
★★★★★
唯川恵さんの作品も入っていたので買ってみました。一つ一つの物語は今までに読んだことないくらい短いです。たぶん一話は5分もあれば読めるかなと思います。けれど、この5分の物語の中に私は様々なドラマを見ました。どれもこの先を読みたくなるような作品ばかりです。好きなのは、有栖川有栖さん、北村薫さん、三浦しをんさんの作品。特に北村薫さんの「怪奇毒吐き女」は本当に笑えます^^2つの視点から見るというのは、見えない部分も見えてきてとても新鮮で、面白かったです。【あらすじ】レコードのA面・B面のように、ひとつのストリーを2人の別主人公の視点で綴った短編12編。たとえば、宅配便の荷物を届けた男と受け取った男の扉をはさんだ悲喜こもごも、バーで出会った初対面の男女、それぞれに願いを叶え合おうといった男の思惑、応えた女の思惑など……。出来事や出会いが立場の違い、状況でどう受けとめられるのか、言葉と言葉の裏にあるものが描かれた不思議な一冊。
ふらっと
★★★★☆
一つの物語をA面B面と二つの面から楽しめます。この作品のB面が・・・こうなるとは!という楽しい裏切りも味わえますよ。
無窮堂
★★★★★
三浦しをん氏の作品でございますが、「お江戸に咲いた灼熱の恋」という作品と、「ダーリンは演技派」という作品が、レコードのA面とB面のような形で構成されております。おそらく、以前「ダ・ヴィンチ」とどこかのサイトの両方に、別々の話が裏表になって掲載された、あれでございます。このたぐいの本は、ずいぶん若い方に読まれるようでございますね。文庫本で値段も古語魯でございますし、ぜひお読みくださいまし。