個別の記事がきらりと光ってゐる!?
★★★★☆
今回は、メインの特集記事は多分、相撲界の賭博体質に迫るべく組まれたと思ひますが、記事を見てもどうにも食指が動かず、他の記事ばかり目が行ってしまひました。もう一つの小特集「ゲゲゲの世界」は、現在起きてゐる水木ブームの背景と現在をよく捉へてゐて配役の方に見えたもの、家族の全面的な協力、そして、赤塚不二夫や手塚治虫の娘さんにまで取材して漫画家と家族についてに焦点をあてたのはよかったです。時代と文化と家族まで密接に関はって大きな世界が出来てゐると感じました。
それから、大前研一と黒田勝弘の二つの記事に素晴しい政治的洞察を感じ、その両方に深く敬意を表します。日本政治の不毛さとは異なるイギリス政治の現在の挑戦状況はとても新鮮でした。連立とは何か?社会をどう作るのか?といふ新しい問ひ掛けは、甚だ現代的であり次号に更に期待したい。そして、日韓併合を巡る韓国の動向と客観事実についての適切な突っ込みが印象的でした。
最後に、小林よしのりの「天皇論追撃篇」は、漸く落ち着きと寛容さが出て来た事はよかったです。論考が進み,自身の作品蓄積で男系派への自信が大人の対応になってゐるのだと存じます。「ゴー宣」の方のゴー宣道場の実況中継ですが、笹幸恵さんの尖鋭性と突出性をかなり強調してゐますが、これはやり過ぎだと思ひます。彼女の具体的な成果の担保なしでの印象操作は如何なものでせう。
「旧宮家」子孫…
★★★★★
皇室にあまり関心はないのだが、旧宮家復活が本気で実現できると思ってる人間は、ひきこもりかよほどの世間知らずだろう。
普通の国民、マスコミ、政治家を納得させて、そんな法整備するなんて100%不可能。
男系派は他の方法を考えた方がいい。そんな方法があるのか知らないが。
賭博問題
★★★★☆
巻頭では賭博問題に伴い大騒動となった相撲協会やその背後にある反社会組織について特集しているが既に時期を逸している感が否めない。
この特集で面白かったのは、ギャンブル依存で普通の主婦が犯罪者になる危険性がある点などを指摘している精神科医(田辺氏)のレポート。
野球賭博などに比べるとパチンコは身近なギャンブルだけに興味深く読んだ。
質が低すぎる
★★☆☆☆
今号の記事は全体的に見て前号よりもさらに質が低下していた。
表紙の“「賭博と闇社会」の掟”という記事特集が面白そうだと思っていたのだが、全くの期待はずれであった。闇カジノのディーラーや常連客らによる座談会記事もあるが、本誌でなくともこのくらいの記事は創ることができるであろうと思えるレベルだった(期待しすぎた、ということか)。
それから、同じく表紙上部に出ている“『ゲゲゲの女房』が日本人に愛される理由”(表紙のものとはタイトルが違うが、これはコンテンツより引用した)について。本誌によると、このドラマは人気だそうだ。私は最近ほとんどテレビを見ないが、つい最近まで病院のベッドの上にいた(朝・昼・晩とこのドラマの主題歌が周りから流れてきていた)ので、ラジオ風に聞いて知っているが、わざわざ本誌で大きく取り上げる必要はないだろう。表紙を見て、「あっ、ゲゲゲについて書いてある。この雑誌買おう。」なんてのを期待しているわけでもあるまい。はっきり言って、ページの無駄である。こんな特集は他誌にやらせておけばよい。
最初にも書いたが、最近、本誌の記事の質が目に見えて低下している。質の向上を望む。
天皇論
★★★★★
ゲゲゲの女房はテレビ見ているので、興味深く読みました。絵がすばらしいです。
台湾のレポートも非常に危機感を持ちました。
そして
天皇論追撃編
今号も説得力ありました。
本を読むとき、いつも私は敬意を持って素直に読み、そして考えるようにしています。
もし自分の考えが間違っていると気づいたら、それを認めて訂正すればいいだけです。
「矛盾は進歩である」と昔誰かが言っていました。 しかし、プライドの高い人間は、自分の考えが間違っていることがわかっても、何とか過去の自分を肯定しようと必死になります。 もしくは、間違いを指摘された相手を攻撃します。
改めませんか
これからはもっと敬意を持って素直に読書しましょう。
本当に天皇論は非常に鋭い内容ですよ。
文弱の徒になってはいけません。 これは三島由紀夫の言葉です。