Blessed Hellride (Reis)
価格: ¥1,183
元オジー・オズボーンのギタリストにしてブラック・レーベル・ソサイアティのフロントマンであるザック・ワイルドが、ドラムス以外のすべての楽器を演奏している『The Blessed Hellride』。ここには、オズボーンが残念ながらここ数年失っていた強烈さがある。ブラック・サバスの攻撃的なヘヴィネス、オールマン・ブラザーズ・バンドの南部フレーバー、エディ・ヴァン・ヘイレンの目を奪うような華麗さを合わせもつワイルドは、破壊的なリフ、頭の中がもつれてきそうなソロを披露する。それらが遺憾なく発揮されたハイライトは、雄大な「Blackened Waters」、どっしりと進む「Suffering Overdue」、オズボーンをフィーチャーし、失われた愛を切々と歌い上げる「Stillborn」だ。ブラック・サバスの影響を受けてデビューしただけあって、ワイルドはオズボーンとほとんど区別がつかないぐらい声がそっくりだし、細やかさに欠けるところも似ている。後者は、本来ならメランコリックにアルバムを締めくくるはずの「Dead Meadow」にガチャガチャとパーカッションが割り込んでくるところで明らかだ。それでもなお、本作は水準以上のヘヴィ・ロック・アルバムといえる。(Dominic Wills, Amazon.com)