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原子炉動特性とプラント制御 (原子力教科書)

価格: ¥3,465
カテゴリ: 単行本
ブランド: オーム社
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原子炉物理の教科書 ★★★★☆
この手の本を読む読者は限定されていると思う。
とくに原子炉の運転に携わる者や、炉主任の取得を志す者である。
一方で、上記の人が勉強するときに活用するテキストはそれほど多く無いのが実状である。
たとえば、洋書ではLamashやHamilton、和書では平川の原子炉物理入門・・・
各々の書籍に対して長所・短所はあるが、本書の特徴として、
・式が簡潔で見やすい(が、式の変形は自分でね)
・最新の話題を載せている
・図が豊富にあり、直感的にわかりやすい
が挙げられる。
上で挙げた書籍に比べて、実務的な本(といっても理論的な所をカバー)であると思う。

炉物理を勉強したいならば、簡単でよければ本書がおすすめ。
資格の勉強ならば、平川の原子炉物理入門などが良いかと。
(例えば、本書は一点炉動特性方程式を天下り的に与えられ、そこから現象を解説している。
一方で平川の方は、まじめに式の導入を解説している。)
原子力技術をアメリカに指導できる日本を目指して ★★★★★
我々の日々の生活に欠かせない発電。日本の場合は既に40%が原子力発電に依存しており、毀誉褒貶あるとは思いますが、原子力なくしてはこの国の生活インフラが成り立たないのは事実です。昨今はソーラーが脚光を浴びてはいますが、ソーラーだけでは国の消費電力全体を賄えないのは定説。まぁ「梅雨の時期はローソクの灯りで我慢してね」とはいかないわけで。。

いずれ発電技術は、プラント系の原子力と、ホームユーティリティ系のソーラーの2大勢力に収斂して行くものと予想されますが、この国の原子力技術は世界一なのに何か不具合があればすぐにメディアからの批判に晒されるジレンマを抱えています。その点、原子力と並び設備インフラの双璧であり世界一の技術力を誇る「新幹線」と決定的に違うところです。

原子力発電がこれから益々重要になって来るのは、アメリカが重要性に目覚め「プルサーマル計画」を進めている背景があります。原料のウランを資源保護の目的で極力プルトニウムに置き換えて行こうとする動きですが、このプルトニウムはプラント技術的には取扱いにひと工夫もふた工夫も必要な物質のようです。したがって、今後アメリカが要求して来る原発には、プラント設備、プロセス制御、安全、計装、などあらゆる先端技術を総動員したものにならなければならないと考えられます。

したがって、本著のように積極的にその(特に日本の)技術力と安全性をアピールしていく姿勢を業界自らが見せて行くことが、今後の維持展開の戦略として重要になるかと考えます。縁あってこの業界の端くれに属することになったレビュワーとしても、多くの技術者に一読お勧めしたい一冊です。