ルニッツ・リンゴの音楽といえば、音楽があって、それを憎む奴らがいて、そのふたつが出会えばトラブルと新しいラップが生まれるというわけさ。実際、1995年制作のこのアルバムからのセカンド・シングルカットは「プレヤ・ハタ」だったしね。ルニッツは、自分たちがプレヤだって、宣言してる。彼らのデビューCDは、ぶっ飛んでいて、コミカルで、ワイルドなギャングスター・ヒップホップ界の王子様的存在だって騒がれてるけど、実際のところ、彼らのラップは、そんなにばかっぽくない。グループのシンボルは、使用済みコンドームがひっかかたマンガの主人公やら、そいつがガンをぶちまくってる様子だ。『スタコラ大作戦』は、彼らが金をもうけることが、何より大事だって繰り返しているように、犯罪やセックスにいそしむ姿がコンセプトになってる。アルバムでは、8人のプロデューサーが彼らの対照的なラップ・スタイルやズンズンくるビートをフィーチャーした。でも、「シー・イズ・フリーク」に、そんなに神経をとがらせる必要もないね。だって、収録曲、全16曲には、マーク・ファーマンをくつろがせる言葉が満載なんだから(スティーブン・ストルダー, Amazon.com)