グレイテスト・ヒッツ
価格: ¥3,670
ビージーズの歴史をまとめたこの40曲入り2枚組CDは、写真やエッセイ盛りだくさんというわけではない。ギブ兄弟はこれまでも自らのキャリアを誇らしげに語ることはなかった。自分たちの楽曲がすべてを雄弁に物語っているからだ。全曲を通し、彼らの天才的とも思える素晴らしいハーモニーにあふれている。ビージーズのハーモニーに匹敵するのは、初期の彼らに影響を与えたエヴァリー・ブラザーズくらいのものだろう。哀愁あふれる1966年のヒット「New York Mining Disaster 1941」に始まり、バラードグループとして成功したビートルズ全盛の60年代、白人R&Bの教祖、押しも押されぬディスコ・ミュージックの王様として君臨した70年代まで、彼らの偉大な足跡をたどっている。実際彼らが華麗なる転身を遂げたのは大ヒットした『Saturday Night Fever』よりずっと前の「Nights On roadway」や「Jive Talikn'」だったということがわかる。ダンス・ブームが終わり、時代に取り残されかけたものの、今度は裏方としてサマンサ・サングやドリー・パートン、バーブラ・ストライザンド、ディオンヌ・ワーウィックなどに楽曲を提供し、イージーリスニング・ポップスのヒットメーカーとして才能を振るった。その時代のヒット曲「Emotion」「Heartbreaker」「Islands in the Stream」を、今回最新のレコーディング技術でセルフカヴァー。さらにバーブラ・ストライザンドとバリー・ギブによるデュエット「Guilty」も収録している。ビージーズはここ数年アメリカのヒットチャートには顔を見せないが、世界中ではいまだにスーパースターの地位を保っている。彼らの精巧なポップミュージックは今もなお輝きを失っていないのである。(Jerry McCulley, Amazon.com)