良くも悪くも「教科書」 初学者・独学者向きではない
★★☆☆☆
日本史Bの試験をご存知でしょうか?
センター試験の場合、日本史Bは「教科書範囲内から出題される」訳で、
これは共通一次試験時代より全く変わっていません。
で、これで有名なのが詳説日本史B(山川出版)なのですが、
教科書というのは、非常に読み難い物となっています。
一応、重要事項が赤やら太字にはなっていますが、
構成的にも読みやすいとは言えないのです。
この本も、この山川の教科書・詳説日本史Bとまったく同じなのです。
(ちなみに、池上彰氏も書籍で言ってたが、「もういちど読む山川日本史」も、
社会人にウケてたけど、決して分かりやすい記述ではない)
つまり、教科書というのは、
「流れを解説する講義と、教科書のポイントを要約したノート」
があってこそ、初めて読み解ける書籍なのです。
ですので、入門とあるのですが、こちらは入門向けではありません。
初学者はその羅列された文章に面食らってしまうのではないでしょうか?
セミナーやスクールなど内容の補完ができる場所で使うには良いのですが、
きんざい出版で、尚且つ、「独学」でテキストとして使用するならば、
赤い表紙の「最短合格3級FP技能士〈10〜11年版〉」の方が良いです。
こちらは、多くの出版社が出しているFP3級試験用のテキストのように、
表などを使ったりしてレイアウトを工夫しており、
案外見やすいものとなっています。
この本も一応、辞書的には使えるのですが、
ちょっとその用途としては少し高いかもしれません。