骨太な曲・「仕置」
★★★★☆
人のお命いただくからは、いずれ私も地獄道。華麗なプロフェッショナリスト・竹細工の市松の 一匹狼の殺し屋としての術と仕置屋稼業のスピリットを描き、裏稼業を玄人に遂行する時代劇「必殺仕置屋稼業」の主題歌「哀愁」をアレンジした劇中曲(BGM)は、市松の寸分の狂いも許さぬ竹串を冷淡に盆の窪へと刺し込み、綺麗に仕上げる芸当を鮮やかに演出(魅せる)してくれる、それがこの「仕置」です。パワフルに吹き貫く、必殺シリーズで最も灰汁を効かせたこのR&Bアレンジ曲は、第ニ話「一筆啓上罠が見えた」にて、主水と捨三へ向け鉄砲を構える、同業の身内を売る殺しの元締であり市松の小父・鳶辰目掛け真っ白い折り鶴が舞い降り、主水が不敵な笑み浮かべるや、ゆっくりと崩れ落ちる鳶辰の首筋には竹串が仕込まれた真っ白い折り鶴が真っ赤な血に染まっていた、その光景を遣る瀬無い面持ちで見届ける市松等の仕置のシーンと相俟って、精通した視聴者(ファン)からは灰汁が掻き消され、プロフェッショナルな仕置屋稼業をイメージすると、いの一番に聴かせてくれる曲なんです!