『Never Gone』で、バックストリート・ボーイズは彼らが培ってきたポップの土台を世襲している。壁に行き当たった賢いポップスターの多くがそうであるように、復活したアイドル5人組も、現在のヒット・メーカーからたくさんのものを拝借している。4年間の中断にもかかわらず、新作に染みがあったとしても、ファンはこれっぽちも構わないはずだ。バックストリート・ボーイズ特有の砂糖菓子でくるんだような憧れは、どの曲でも心を溶かすほど柔らかく反映され、歌詞は相変わらず少女たちを引きつけて止まない。彫りの深いロサリオスが「Siberia」で“君が君らしくなかったら、すべては暗く謎に満ちてしまう”と歌う。最後に収録されたアルバム・タイトル曲では、次第に最高潮へと向かい、かつてティーンだったファンたち大勢の胸をかきむしり、センチメンタルな気分にさせる。“行かないで、決して遠くに行かないで/君の居場所は僕の心だ”。（Tammy La Gorce, Amazon.com）