良書だけど中途半端な感じも
★★★★☆
この本では現代文の問題を一定の手順に則って解きます。
筆者はまず傍線部の文+前後一文を読むことから勧めています。
それで解けない場合はこうやって…といった具合に
順序立てて解法が学べます。
その点で、システマチックで、
分厚さの割りに学習を進めやすい本と言えます。
ただ、選択肢の落とし方についての説明が物足りないこと、
本格的な記述対策が解説されていないことなどは中途半端な点であると
いえます。
また、ある程度読解力のついた人を対象としているので、
『田村のやさしく語る現代文』などの基本的な本を完成させてから
取り組むべきです。
現代文の基本を学び終えた人が次に取り組む本としては
悪くはありませんが、この本だけでは少なくともセンター以上の
レベルの大学受験には対応しきれないので、
時間のある人がさらっと終わらすのが良いと思います。
直前期には『選べる/書ける真現代文〈解答作成法大全〉』
といった即戦力になる本を仕上げることのほうが重要です。