ゆずとドラえもん。考えてみればこんなにしっくりくる取り合わせってないんじゃない？ 未来を信じる詩を、しかも親しみやすい曲調で、みんなして歌える歌。作詩も北川悠仁だけじゃなく、アドベンチャーキャンプの子どもたちとの共作により、一層、普遍性を増している。ちなみにこのリリースの後、アニメ『ドラえもん』で北川、岩沢は声優にも初チャレンジし話題に。全世代に幅広く、というと嘘くさくなりがちなところを、ゆずは自身の行動でリアリティを高める。絶妙なバランス感覚だ。カップリングの「月影」はメロディメ―カー岩沢の面目躍如。オーケストレーションの響きも美しいミディアム・バラードが“逢いたい気持ち”を静かに見守ってくれる。（石角友香）