System of a Down
価格: ¥744
ロサンゼルスに拠点を置くこのカルテットのデビュー作は、爆発的なラップメタルと政治的で扇動的なリリック、幅広い文化の影響の混成となっている。メンバーはアメリカ出身だが、その多様な様式的バックグラウンドをどの文化と簡単に呼ぶことはできない。シンガーのサージ・タンキアンの喉から絞りだす咆哮は周りの同じようなロッカーたちとも張り合うものだが、彼の真のトレードマークは情感に満ちた慟哭とメロディックでさわやかな歌い方で、それは特に「Spiders」(邦題「スパイダーズ」)や断罪的な「P.L.U.C.K.」などの歌で聴かれる。ギタリストのダロン・マラキアン、ベーシストのシャヴォ・オダジアン、ドラマーのジョン・ドルマヤンは、「Know」(邦題「ノウ」)や「Ddevil」(邦題「ディーデヴィル」)、「CUBErt」(邦題「キューバート」)の気まぐれなアレンジで固く結束している。彼らの音楽的多様性は、「Sugar」(邦題「シュガー」)や「Suggestions」(邦題「サジェスチョンズ」)でスタイルと激しさを目まぐるしく変化させ、自由奔放に発揮されている。「Peephole」(邦題「ピープホール」)と「War?」(邦題「ウォー?」)は、どことなく東ヨーロッパ風の響きのするギター・リフ、熱いときの声、ヒップホップの有名プロデューサー、リック・ルービンの提供するサンプルなど、さまざまな要素を含んでいるという点ではこのバンドでも最高のもの。(Mark McCleerey, Amazon.com)