Little Giant
価格: ¥983
不敵な面構えのジャケットがいい。ジョニー・グリフィンは小柄だが、ビッグトーンの持ち主で、パワフルな演奏に特徴がある。エディ・ロックジョウ・デイヴィスとのテナーバトルも評判になった。それでついたニックネームが「リトル・ジャイアント」だ。
59年録音の本作は、グリフィンの代表作としてまっ先に名前が挙がるアルバムだ。音が飛び出した瞬間、ずしりとした手応え。それもそのはず、トランペットのブルー・ミッチェル、トロンボーンのジュリアン・プリースターを加えた、3管編成によるエキサイティングなファンキージャズなのだ。
曲は、半分がノーマン・シモンズ作曲のファンキー曲である。シモンズはピアニストとしても知られるが、この録音では音楽ディレクターを務めた。すばらしいオリジナルを提供したシモンズの貢献度は非常に高い。特に<2>は印象的な曲で、ストップタイムを使った演奏にすっかり魅了される。
さらにもう1人、本作ではウイントン・ケリーのピアノにも要注目だ。小気味のいいケリーのピアノが、演奏をキリリと引き締めている。(市川正二)